- 2025.01.08
- 2025.01.09
住宅ローンには車のローンを上乗せできない!NGの理由と解決方法を解説!
マイホームの購入と同時に、車が必要になることは少なくありません。住宅ローンと車のローンを一本化できれば家計管理も楽になり、支払い負担も軽減できるのではないかと考える人は少なくないでしょう。
そこで「住宅ローンに車のローンを上乗せできれば」と思いつく場合もあるかもしれません。しかし、実際に実現できる試みなのでしょうか?この記事では、住宅ローンに車のローンを上乗せすることの可否や、その他の対策について解説します。
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住宅ローンには車のローンを上乗せできない!
結論から言えば、住宅ローンには車のローンを上乗せできません。その理由を次の3点から解説します。
- 住宅ローンはマイホームのためのローン
- 住宅ローンで上乗せできるのは契約時の諸経費だけ
- オーバーローンで目的外のことに使用するのもNG
住宅ローンはマイホームのためのローン
住宅ローンはその名の通り、マイホームの購入を目的としたローンです。住宅の購入や新築の費用に利用されることを前提としています。住宅ローンを車の購入費用に充てることは、制度上認められていないのです。上乗せは不可能といえるでしょう。
仮に住宅ローンを目的外で使用すると、金融機関からローンの解約と一括返済を求められる場合があります。マイホームの購入直後という状態での一括返済は現実的とはいえず、結果として家を手放すことになってしまうでしょう。
住宅ローンで上乗せできるのは契約時の諸経費だけ
マイホームの契約時に発生する諸経費に関しては、住宅ローンに上乗せして借りることが認められています。諸経費の定義は、住宅の購入やローンの締結に伴い必要となる手続き費用です。
具体的には、次のような費用が該当します。
- 登記費用(登録免許税や司法書士への報酬)
- 印紙税
- 保険料(団信や火災保険など)
- 住宅ローンの事務手数料
- 住宅ローンの保証料
など
諸経費の項目や金額は個々人ごとのケースで変わります。不動産会社の担当者や金融機関に相談し、住宅ローンに上乗せできるかどうかを相談しておきましょう。
オーバーローンで目的外のことに使用するのもNG!
オーバーローンとは、住宅購入の実際の費用以上の金額を借り入れた状態を指す言葉です。融資額よりも実際の購入金額が低かった場合などがオーバーローンにあたります。例えば、3,500万円の融資に対して購入価格が3,400万円だと、100万円ぶんがオーバーローンです。
金融機関は住宅の購入に必要な金額だけを貸し出すため、基本的にオーバーローンは発生しません。ただし、工事費用や諸経費などの要因で費用が変動し、まれにオーバーローンとなってしまうケースがあります。
オーバーローンを利用して車のローンに充てようとする行為は、住宅ローンの目的外使用です。オーバーローンとなった部分のお金は金融機関から返済が求められるため、勝手に使用しないようにしましょう。
住宅ローンと車のローンを併用する手段2つ
住宅ローンに車のローンを上乗せできない以上、これらのローンは併用することが求められます。効率的な運用を心がけるためにも、次の2つの手段どちらかでの併用を検討しましょう。
- 住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で借りる
- 別々のローンをまとめる「おまとめローン」を活用する
住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で借りる
住宅ローンと車のローンは、なるべく同じ金融機関で借りるようにしましょう。審査条件を満たす限り、これらのローンは併用が可能です。
同じ金融機関で借りなければいけないルールはありませんが、返済や費用の管理負担を軽減できます。
別々のローンをまとめる「おまとめローン」を活用する
住宅ローンと車のローンを一つのローンに一本化したい場合には、おまとめローンの利用を検討しましょう。
おまとめローンは、複数の借り入れをまとめるために利用されるローン商品です。住宅ローンや車のローンだけでなく、消費者金融などの借り入れを一つにまとめることができます。
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住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で借りるメリット
住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で借りると、次のメリットを得られます。
- 引き落とし口座や返済日をまとめられる
- 金利優遇が受けられる場合がある
引き落とし口座や返済日をまとめられる
住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で借りることで、引き落とし口座や返済日をまとめられるようになります。
異なる金融機関で各ローンを借り入れると、それぞれ別々の口座や返済日を管理しなければならず、手間や支払い忘れのリスクが増えてしまうばかりです。同じ金融機関で借りれば不要なリスクを回避できます。
金利優遇が受けられる場合がある
住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で借りると、金利優遇を受けられる場合があります。提供しているかどうかは金融機関によって異なるため、あらかじめ確認することが大切です。
既に契約しているローンがある場合は、提供する金融機関に問い合わせをおこないましょう。車とマイホームも購入を検討している段階ならば、同時契約を金融機関に相談することも選択肢の一つです。
住宅ローンと車のローンを同じ金融機関で借りる際の注意点
住宅ローンと車のローンを併用する場合には、次の2点への注意が求められます。
- 返済負担率に注意する
- 住宅ローンの借入可能額が少なくなるケースもある
返済負担率に注意する
住宅ローンと車のローンを併用する場合、返済負担率に注意しましょう。返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合を示す指標で、金融機関がローン審査の際に重視する要素の一つとなっています。
多くの金融機関では、返済負担率の上限が25~35%程度とされています。これを超える場合は融資審査が通らない可能性が高まるでしょう。
たとえば、年収550万円の人が年間返済額143万円の住宅ローンを抱えている場合、すでに返済負担率は約26%となっています。更なるローンを借りることは困難です。
住宅ローンの借入可能額が少なくなるケースもある
車のローンが高額である場合、住宅ローンの審査基準を超えてしまうリスクも考えられます。高級車を購入している場合などは特に注意が必要です。住宅ローン貸し出しの許可が下りたとしても、返済負担率に問題があれば融資額が差し引かれてしまうでしょう。
不安がある場合には、住宅や車の購入計画が現実的かどうかを金融機関に相談し、長い目で見据えたプランを立てることをおすすめします。必要であれば、マイホームや車の価格を妥協することも検討しましょう。
おまとめローンで住宅ローンと車のローンをまとめるメリット
おまとめローンを利用すれば、住宅ローンと車のローンだけでなく、消費者金融のカードローンなども一つの金融機関で管理・返済できるようになります。主なメリットは、主に次の2点です。
- 返済を長期化し月々の負担を減らせる
- 他の金融機関で借りた借金もまとめられる
返済を長期化し月々の負担を減らせる
おまとめローンで住宅ローンと車のローンをまとめることで、返済期間を長期化し、月々の返済負担を軽減することが可能です。車のローンは比較的短期かつ高金利ですが、これを住宅ローンと同等の期間・金利で支払えるようになります。
金利を下げ返済期間を長期化すれば、月々の返済を減らすことができるでしょう。新生活では何かとお金が必要になるため、当面の負担軽減というメリットを受けることが可能です。
他の金融機関で借りた借金もまとめられる
おまとめローンを利用することで、住宅ローンや車のローンに加えて、他の金融機関からの借り入れも一本化することが可能です。
別の金融機関から教育ローンを借りていたり、消費者金融の残債がある場合は、それらの管理もまとめることができます。返済日や口座の管理が楽になるだけでなく、ローンによっては金利の低下を狙える場合もあるでしょう。
おまとめローンで住宅ローンと車のローンをまとめる際の注意点
おまとめローンで住宅ローンと車のローンをまとめる場合には、次の2点に注意しましょう。
- 返済が長期化すると利息負担が大きい
- おまとめローンは提供が少ない
返済が長期化すると利息負担が大きい
おまとめローンは返済期間を延ばすことで月々の支払い負担を軽減できますが、利息のぶんだけ返済総額が増加してしまうリスクを踏まえておきましょう。月々の負担は減っても、最終的な支払い総額が増えることになります。
車のローンは住宅ローンと比べて高金利ですが、その分短期返済となるため長期的な負担は抑えられる傾向にあります。おまとめローンの金利と比較して、どちらがより効果的な選択肢かを比較することが大切です。
おまとめローンは提供が少ない
おまとめローンを提供する金融機関はそこまで多くはありません。さらに、おまとめローンを取り扱っている金融機関であっても、住宅ローンや車のローンを取り扱い項目に入れていない場合があります。
住宅ローンと車のローンの一本化を目的におまとめローンの利用を検討する場合、適切な金融機関を探すだけでも一苦労といえます。おまとめローンの専門家に相談し、提案を受けることが利用の近道になるでしょう。
まるっとローンでは住宅ローンやおまとめローン全般の相談が可能です。おまとめローンの利用を考えている場合は、まるっとローンにお気軽にご相談ください。
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住宅ローンや車のローンの審査に落ちる理由
複数のローンを抱えている場合、審査落ちのリスクはどうしても高まってしまいます。ただし、借り入れがあるだけで審査に落ちてしまうわけではありません。
住宅ローンや車のローンの審査に落ちる理由としては、次のようなものが挙げられます。
- ローンを提供する金融機関の審査基準を満たしていない
- 団信(団体信用生命保険)に加入できない
- 信用情報機関のブラックリストに載ってしまっている
これらの理由は借り入れの有無にかかわらず適用されるものです。それぞれの詳細を把握しておきましょう。
ローンを提供する金融機関の審査基準を満たしていない
住宅ローンや車のローンの審査に落ちる原因として、金融機関が設定している審査基準を満たしていないことが挙げられます。審査基準は金融機関によって異なり、基準を公開することもほとんどありません。
しかし、国土交通省のアンケート回答で、一般的な審査項目は明らかとなっています。調査結果は次の表の通りです。
審査基準 |
金融機関の割合 |
完済時年齢 | 98.5% |
健康状態 | 96.6% |
年収 | 94.0% |
勤続年数 | 93.6% |
返済負担率 | 92.0% |
担保評価 | 91.8% |
出典:国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査(令和5年度)」
住宅ローンの審査基準については、こちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
住宅ローン審査の基準を徹底解説!審査通過までの流れや落とされる理由も解説
団信(団体信用生命保険)に加入できない
住宅ローンの審査に落ちる理由の一つに、申請者が団信(団体信用生命保険)に加入できないことが挙げられます。
団信は、住宅ローン契約者の死亡や高度障害により支払いができなくなった場合に、残債を保険会社が肩代わりする仕組みの保険制度です。ほとんどの金融機関では、住宅ローンの利用条件として団信への加入が必須となっています。
団信に加入できない理由としては、主に次の要因が考えられます。
- 健康状態が既に悪化している
- 年齢条件を超過している
団信に加入できない場合は代替の住宅ローンを検討する必要があります。団信加入が不要なローン商品は存在しますが、契約者に万が一の場合があった場合に家族に負債が残ることには注意しましょう。
信用情報機関のブラックリストに載ってしまっている
信用情報機関の「ブラックリスト」登録もローンの審査落ちの原因となります。ブラックリストとは、過去の返済履歴や金融取引に問題があり、信用リスクが高いと見なされる状態を指します。
たとえば、ローンの返済を長期間延滞した場合や、債務整理をおこなった場合はブラックリストに登録されます。ブラックリスト対象者は金融機関にとってリスクの高い顧客となるため、融資を受けられなくなってしまうのです。
ブラックリストは概ね5年から10年の経過で解除されますが、そのためには延滞の解消を既におこなっている必要があります。自分がブラックリストに入っているかどうか不安な場合には、次の信用情報機関に問い合わせをおこないましょう。
機関名 |
特徴 |
CIC(シー・アイ・シー) | クレジットカード会社や消費者金融が加盟 |
JICC(日本信用情報機構) | 消費者金融が主に加盟 |
KSC(全国銀行個人信用情報センター) | 銀行や信用金庫などの金融機関が加盟 |
住宅ローンや車のローンの審査に通るコツ
既に借り入れがあっても、ローンを利用することは可能です。審査に通過しやすくするように、次のコツを踏まえておきましょう。
- 住宅ローンを車のローンより先に組む
- 他の借金があれば完済して返済負担率を下げる
- 夫婦や家族で住宅ローンを借り入れる
住宅ローンを車のローンより先に組む
住宅ローンと車のローンを併用を検討している場合は、住宅ローンを先に組むようにしましょう。住宅ローンの審査の方が車のローンに比べて厳しく、返済負担率や信用情報の影響を強く受けるからです。
住宅ローンの審査では、申込者の収入や既存の借り入れ状況が厳密に評価されます。すでに車のローンを組んでいると、返済負担率にその分が加算されるため、住宅ローンの借入可能額が減少する、あるいは審査そのものに通らないリスクがあるのです。
一方で、車のローンを後から組む場合、住宅ローンがあることが審査にそれほど大きな影響を与えないケースが一般的となっています。新生活にあたって車とマイホームの両方が必要な場合には、「まずは家が先」ということを覚えておきましょう。
他の借金があれば完済して返済負担率を下げる
ローンの審査を通過するためには、既存の借り入れをできる限り完済し、返済負担率を下げておくことが重要です。
クレジットカードの分割払い、キャッシング、消費者金融からの借り入れは返済負担率に加算されるため、可能な限り解消しておきましょう。既存の借金を完済すれば、返済負担率を低く保てるため、より審査に通過しやすくなります。
夫婦や家族で住宅ローンを借り入れる
収入合算やペアローンで、夫婦や家族と共同でローンを借り入れることも検討してみましょう。
収入合算は、夫婦や家族の収入を合算して審査を受ける仕組みです。申込者の収入だけでは足りない場合でも、配偶者や家族の収入を足すことで、返済負担率を低く抑え、借入可能額を増やすことができます。なお、収入合算者は連帯保証人になる必要があります。
ペアローンは、夫婦それぞれが別々にローン契約を結ぶ形態です。相互に連帯保証人になることも特徴です。収入合算との違いはお互いがローンの主申込者になる点にあります。双方が審査に通過する必要があるものの、共に住宅ローン控除を受けられるのがメリットです。
収入合算とペアローンのどちらが最適かどうかは、世帯の収入状況によって異なります。夫婦・家族・パートナー間で収入に差がある場合には収入合算がおすすめです。一方、共に一定以上の収入を確保できるならば、控除面でペアローンの利用がお得になります。
住宅ローンや車のローンでよくある質問
最後に、住宅ローンや車のローンでよくある質問を3点紹介します。
- ローンの審査の流れはどうなっている?
- ローンの審査に落ちたらどうすればいい?
- 家族の車のローンは住宅ローン審査に影響する?
ローンの審査の流れはどうなっている?
住宅ローンも車のローンも、一般的に「仮審査」と「本審査」の2段階に分けて審査がおこなわれます。
仮審査は、申込者の基本的な返済能力を確認するためにおこなわれる比較的簡易な審査です。基本的には数日で審査が完了します。一方、本審査はより本格的な審査で、1週間から3週間以上の時間がかかる場合が一般的です。
審査の詳細や流れについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
住宅ローン審査の基準を徹底解説!審査通過までの流れや落とされる理由も解説
ローンの審査に落ちたらどうすればいい?
住宅ローンや車のローンの審査に落ちてしまった場合は、焦らずに状況を整理しましょう。審査に落ちた原因を特定し、改善することで再審査での通過率を高めることができます。
金融機関から理由が直接伝えられることはほとんどありませんが、概ね信用情報の問題や収入の安定性、既存の借入などが主な原因と考えられるでしょう。信用情報に関してはブラックリストから解除されるまで5年以上の時間がかかるため注意が必要です。
審査基準が異なる他の金融機関に申し込むことも選択肢の一つです。ただし、短期間に複数のローンを申し込むと「申込ブラック」として事故情報が登録され、信用情報が落ちてしまいます。ある程度の時間を置いてから再審査を受けることが大切です。
家族の車のローンは住宅ローン審査に影響する?
家族のローンや借金は、基本的にはローン審査に影響しません。ただし、ペアローンや収入合算をおこなう場合は影響が発生してしまう点に注意しましょう。
家族の借金と住宅ローンについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
配偶者(夫・妻)に借金はあると住宅ローン審査で落ちる?真相を解説!
まとめ | 住宅ローンと車のローンは上乗せ以外の方法でまとめよう!
住宅ローンに車のローンを上乗せすることは不可能です。しかし、両方のローンを効率的に管理し、返済負担を軽減する方法は複数あります。
同じ金融機関で住宅ローンと車のローンを借りれば、引き落とし口座や返済日をまとめられるほか、金利優遇を受けられる可能性もあります。また、別々のローンを一本化する「おまとめローン」を利用する選択肢も有効です。
一方、返済負担率が基準を越えればローンの併用は難しく、審査に通過できない、あるいは借入額が下げられてしまうリスクがあります。おまとめローンの一本化で月々の返済負担を軽減すると、返済総額が上がる点も意識しておきましょう。
自分の経済状況や収支を見極めながら、無理のない範囲でローンを組み、管理することが大切です。ローンに関して不安があれば、まるっとローンまでご相談ください。