- 2025.07.09
- 2025.07.09
ネット銀行でも住宅ローン審査は厳しい!落ちる理由と対策を理解しよう
住宅ローンを検討する際、ネット銀行は低金利で魅力を感じる人は多いでしょう。しかしその一方で、「ネット銀行は審査が厳しいらしい」「機械的に落とされるのでは?」といった不安を抱える人も少なくありません。
実際、ネット銀行の審査は対面での相談ができない分、書類の正確性や申込者の状況が画一的に見られる傾向があります。しかし、住宅ローンの審査は根本的に厳しいものです。ネット銀行でも店舗型の銀行でも、適切な対策を取ることが大切なのは同じです。
本記事では、ネット銀行の住宅ローン審査が「厳しい」と言われる理由や一般的な審査基準、審査に落ちる理由について解説します。審査通過のためにできる対策もあわせて紹介するため、ネット銀行での住宅ローンを検討している方はぜひ最後までご覧ください。
人気住宅ローン相談サービス!
住宅ローンの
無料相談~物件紹介・引き渡しまで
まとめて依頼できる!
年間相談件数2,176件のまるっとローンは金利の安い住宅ローンで借入をまとめることができるので、 お借入れがある方にもおすすめです。
気になる方は、登録不要の簡易シミュレーターで、
どれぐらいの金額の融資が受けられるかチェックしてみてください!
ネット銀行に限らず住宅ローン審査は厳しい
基本的に、住宅ローンの審査はネット銀行に限らず厳しいものです。金融機関は住宅ローンの申込者の返済能力や信用情報、職業の安定性などを細かくチェックします。どの銀行でも「簡単に通れる」といったことはないのです。
ネット銀行は新しめの業態です。新規顧客の獲得を目的として審査が比較的柔軟であったり、低金利が魅力的とされることもあります。ただし、審査は担当者との対面がなく機械的に行われるため、入力情報の不備や書類のミスが審査落ちに直結するリスクも高いのです。
「ネット銀行だから特別に審査が厳しい」というわけではなく、「審査の進め方が対面型の金融機関と異なるため、情報や書類に厳格さが求められる」点を踏まえておきましょう。審査は厳しいとはいえ、利用条件や審査項目をクリアすれば、通過の可能性は十分あります。
ネット銀行の住宅ローン審査で見られるポイント
住宅ローンの審査基準は一般的に非公開となっており、金融機関によって詳細も異なるものです。一般的には次の項目がチェックされると言われています。
- 完済時年齢
- 健康状態
- 返済負担率
- 信用情報
それぞれの項目の詳細を解説します。
完済時年齢
ネット銀行の住宅ローン審査で重要な項目として、完済時年齢が挙げられます。完済時年齢とは、ローンの支払いが完了した年齢を指す言葉です。国土交通省の調査によると、98.5%の金融機関が完済時年齢を審査項目として重視していることが分かっています。
一般的に、多くの金融機関では完済時の年齢を80歳前後に設定している傾向があります。借り入れ時の年齢が高いと返済期間を短く設定せざるを得ず、仮に審査に通過できても月々の返済額が増え、負担になる可能性もあるでしょう。
ネット銀行は画一的な審査基準を採ることが多いため、完済時年齢が上限に近い借り入れプランでは柔軟な対応を期待しにくい可能性もあります。借り入れ時の年齢によっては、返済期間の短縮や借り入れ額の見直しを検討することが必要になるでしょう。
参考:国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査(令和6年度)」
健康状態
健康状態は住宅ローン審査における重要な項目の一つとなっています。住宅ローンの借り入れには、団体信用生命保険(団信)への加入が必要なケースが多いためです。国土交通省の調査では、95.1%の金融機関が健康状態を重視していることがわかっています。
団信は契約者に万一のことがあった場合にローン残債を肩代わりする保険です。ローンの利用者だけでなく金融機関側にとっても備えになるため、ほとんどの場合で加入が求められます。団信に入るためには健康状態が良好でなければなりません。
持病のある方や治療中の方は団信に加入できず、結果として住宅ローン審査に通らないこともあります。ネット銀行では対面での相談機会が少ないため、事前に団信の仕組みや自分が加入できるかどうかを確認しておくと安心です 。
参考:国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査(令和6年度)」
返済負担率
返済負担率とは、年収に対して年間のローン返済額がどの程度を占めるかを示す指標です。住宅ローン審査では、無理のない返済計画かどうかを判断するために使用されます。国土交通省の調査では、90.3%の金融機関が返済負担率を重視していることがわかっています。
一般的に、返済負担率は30〜35%以内に収めることが望ましいとされています。これを超えると「返済能力に不安がある」と判断され、審査に通りにくくなる可能性があるでしょう。
特にネット銀行は自動化された審査システムを採用していることが多く、基準を満たしていない場合は柔軟な対応がされにくい点に注意が必要です。ローンの申し込み前には自身の返済負担率を確認し、無理のない借り入れ計画を立てるようにしましょう。
参考:国土交通省「民間住宅ローンの実態に関する調査(令和6年度)」
信用情報
住宅ローン審査では、信用情報の内容が厳しくチェックされます。信用情報とは、クレジットカードやローンの利用状況、返済履歴などが記録された情報です。金融機関は信用情報をもとに「ローンの申込者はきちんと返済できる人物か」を判断します。
過去に延滞、債務整理といった金融事故がある場合、信用情報がブラックリスト入りしているとみなされ、住宅ローン審査に通るのは難しくなる傾向があります。携帯料金の滞納なども金融事故になるため、注意が必要です。
ネット銀行の住宅ローン審査に落ちるよくある理由
ネット銀行の住宅ローン審査に落ちる原因として挙げられるものは、主に次の4つです。
- 書類の不備や記載ミス
- 年収に対して借り入れ希望額が多すぎる
- 信用情報がブラックリスト入りしている
- 細かい条件を考慮してもらえない
これらは一般的な金融機関でも審査落ちの原因になりますが、ネット銀行ならではの注意点も同時に存在しています。それぞれの詳細を見ていきましょう。
書類の不備や記載ミス
ネット銀行の住宅ローン審査では、書類の不備や記載ミスが審査落ちの理由になりがちです。ネット銀行は店舗型の金融機関と違い、担当者の対面サポートが基本的に無いため、提出書類に記載ミスや漏れがあっても気づきにくいのです。
書類や入力情報にミスがあっても、訂正の機会を得られずにそのまま否決されてしまうケースは少なくありません。年収や勤務先情報の記入ミス、添付書類の不足、証明書類の有効期限切れなどに注意する必要があります。
年収に対して借り入れ希望額が多すぎる
ネット銀行では定量的な基準に基づいて審査がおこなわれる傾向にあります。年収に対して借り入れ希望額が大きすぎると「返済負担率が高い」とみなされ、審査に通らない原因となってしまうのです。
年間返済額が年収の30〜35%を超えると、金融機関からは「返済に不安あり」と判断される可能性が高くなります。審査通過のためには借り入れ額を必要最低限に抑える、頭金を増やす、返済期間を延ばすなどの工夫で返済負担率を抑える必要があります。
信用情報がブラックリスト入りしている
住宅ローン審査では、申込者の信用情報が非常に重視されるものです。クレジットカードや携帯料金の延滞、債務整理などの金融事故などを起こしたブラックリストの人は審査通過は極めて困難になるでしょう。
しかし、ブラックリストの審査落ちはネット銀行に限った話ではありません。ブラックリスト状態の人は、だいたいの金融機関でローン審査に合格できなくなってしまいます。金融事故を起こした利用者は、金融機関にとってリスクとなるからです。
ブラックリストの情報は負債の完済から5~10年ほど残ります。情報が消えてはじめて、通常通りのローン審査を受けられるようになるでしょう。
細かい条件を考慮してもらえない
ネット銀行の住宅ローン審査では、個別の事情や長期取引といった細かい条件が反映されにくいのが実情です。地方銀行であれば「長年口座を利用している」「地元企業に長く勤務している」といった要素を考慮してもらえても、ネット銀行では不可能でしょう。
ネット銀行では、対面であれば説明できたような事情を伝えることはできません。別の金融機関なら交渉材料に使えた情報も意味を成しにくいため、審査上で相対的に不利になる点は否めないでしょう。
ネット銀行の住宅ローン審査に通るための対策
ネット銀行の審査は対面でないことが特徴的です。その点を踏まえた上で、ネット銀行の住宅ローン審査に通るための対策を取ることが求められます。対策として考えられる手段は次のとおりです。
- 必要書類を正確に用意する
- 転職を控える
- 返済期間や借り入れ額を調整する
それぞれの対策で具体的になにをすればいいのかを解説します。
必要書類を正確に用意する
ネット銀行の住宅ローン審査では、提出書類に不備があるとそのまま審査落ちにつながるリスクが高いため、必要書類やネット手続きで入力する情報を正確にしておくことはとても重要です。
申込者の入力ミスや誤字脱字、計算ミスがあった場合でも、提出後は修正の機会がありません。年収証明書や源泉徴収票、本人確認書類、物件資料などに不備があると、書類不備として判断される恐れがあるでしょう。
書類の提出や情報の入力前には、情報が正しいかどうかを確認するためのチェックリストを活用することがおすすめです。多重のチェック体制があればミスも見逃しにくくなり、正確な書類と情報を用意できるようになるでしょう。
転職を控える
住宅ローンの審査を受ける際は、転職は控えるようにしましょう。住宅ローンの審査では申込者の収入安定性が重視されるためです。
住宅ローンは長期の融資です。金融機関は審査時点で年収が高い申込者より、長期間安定した収入があることの方が大切なのです。そのため、同じ職場でどれだけ長く働いているかをもとに、将来的な返済能力を評価する傾向があります。
一般的には、同じ職場での勤続年数が1年未満だと審査で不利とされます。審査前の転職は避けるようにしましょう。転職をしたい場合でも住宅ローンの融資開始後にすることが大切です。
返済期間や借り入れ額を調整する
ネット銀行の住宅ローン審査に通るためには、現実的で無理のない返済計画を立てることが重要です。特に借り入れ額や返済期間の設定は、返済負担率に大きく影響します。
たとえば、借り入れ額が多すぎたり返済期間が長すぎたりすると、月々の返済額が増加し、審査で「返済能力に不安がある」と判断される可能性があるでしょう。
返済期間を適度に延ばせば月々の負担を軽減し、返済負担率を基準内に収めやすくなります。しかし、返済期間の長期化は完済時年齢が高くなる点に注意が必要です。必要以上の借り入れを避ける、頭金を増やすなど、借り入れ額そのものを抑えることも検討しましょう。
ネット銀行の住宅ローン審査に落ちた場合の対応策
もしもネット銀行の住宅ローン審査に落ちても、焦る必要はありません。落ち着いて、次の対応策を検討しましょう。
- 審査落ちの原因を分析する
- 他の金融機関の利用を検討する
- 頭金を増やして借り入れ総額を減らす
それぞれの対応策を解説します。
審査落ちの原因を分析する
ネット銀行の住宅ローン審査に落ちてしまった場合、まずは「なぜ審査に通らなかったのか」を冷静に分析しましょう。書類にミスがあったのか、返済負担率が高すぎたのか、信用情報に延滞や事故歴があったのか、といった点を見直す必要があります。
特にネット銀行は対面でのサポートが受けにくいため、審査対策を自分で取れるようにしておくメリットは大きいと言えます。仮に審査落ちを起こしたとしても、原因を自分で把握して次に活かす姿勢が重要です。
審査に落ちた原因を把握することで、次に申し込む際にどのような対策が必要かが見えてくるでしょう。
他の金融機関の利用を検討する
ネット銀行の審査に落ちた場合でも、すぐに住宅購入をあきらめる必要はありません。選択肢の一つとして、対面で相談できる地方銀行や信用金庫など他の金融機関を検討するのもよいでしょう。
金融機関によっては個別事情を柔軟に考慮してくれる可能性もあります。長年その銀行を利用している、地元企業に勤務しているといった点がプラス評価になることもあるでしょう。
他の金融機関はネット銀行に比べて金利がやや高い場合もありますが、審査に通る可能性を広げるという意味では有力な代替手段といえます。
頭金を増やして借り入れ総額を減らす
住宅ローン審査に落ちた場合は、頭金を増やして再審査を受けることも検討してみましょう。頭金は住宅購入額の10〜20%が目安ですが、目安より多い額の頭金を用意することになります。
頭金が増えれば借り入れ総額が下がり、返済負担率も自然と軽減されるため、金融機関からの信用度も高まりやすくなります。自己資金がある=返済能力があると評価され、審査が有利に働くこともあるでしょう。
ネット銀行の住宅ローン審査でよくある質問
最後に、ネット銀行の住宅ローン審査を受ける人が抱きがちな質問を3つピックアップして紹介します。
- 信用情報の状態は確認できる?
- 借金をしていると住宅ローン審査に通らない?
- おまとめローンで既存の借金と住宅ローンをまとめられる?
それぞれの質問と、対応する回答を紹介します。
信用情報の状態は確認できる?
自分の信用情報の状態は、信用情報機関への開示請求で確認できます。ブラックリストであれば、海自報告書に金融事故があったことを示す異動情報とその異動の発生日が記載されているでしょう。ブラックリストの解消までの待ち時間を検討する材料になります。
ただし、ブラックリストの解消には負債の返済が必要です。クレジットカードの滞納などをおこなっている場合は、早めの返済が欠かせません。
開示請求はスマートフォンや郵送、窓口などで手続き可能です。日本には信用情報機関としてJICC、CIC、KSCの3社が存在しています。各社に開示請求を申し込むことで、自分がブラックリストかどうかを確認可能です。
参考:
JICC「開示を申し込む」
CIC「情報開示とは」
KSC「本人開示の手続き」
借金をしていると住宅ローン審査に通らない?
借金があるからといって、必ずしも住宅ローン審査に通らないわけではありません。既存の借り入れがあっても返済能力の範囲であれば、住宅ローンの審査に通過する可能性は十分にあります。
重要なのは、他の借り入れと合わせた返済負担率が基準内(年収の30〜35%以内)に収まっているかどうかです。既に借りている自動車ローンや教育ローンに住宅ローンを足したとき、年収の36%の返済負担が発生するなら審査落ちのリスクは高まります。
また、借り入れの件数そのものが多いと、金融機関から多重債務者とみなされる可能性があります。可能なものは完済しておいたほうが、金融機関からの印象が良くなるでしょう。借金ありでの住宅ローンについてはこちらの記事もご覧ください。
住宅ローン審査は借金があっても通る!注意すべき借金や通過するポイント解説
おまとめローンで既存の借金と住宅ローンをまとめられる?
おまとめローンの仕組みを活用すれば、既存の借金と住宅ローンを一本化できます。カードローンや自動車ローン、フリーローンなどを複数抱えている場合、住宅ローンとまとめることが有効です。金利の引き下げや月々の返済負担の軽減が期待できるでしょう。
また、借り入れ件数を減らしたい場合にもおまとめローンは有効です。しかし、おまとめローンの利用には住宅ローン審査などとは別に新規で審査に通る必要があります。消費者金融などのおまとめローンは住宅ローンに対応してないことが多い点も注意が必要です。
住宅ローンやおまとめローンの利用に関してお悩みの方は、ぜひまるっとローンまでご相談くださいませ。マイホームの夢を叶えられるようサポートさせていただきます。
▼まるっとローンの相談はこちらから
まとめ|正確な情報を揃えてネット銀行を利用しよう
ネット銀行の住宅ローンは、金利の低さや手数料の安さが魅力です。しかし、審査が非対面でおこなわれるため、書類の不備などが審査落ちに結びつきやすいという課題もあります。担当者と話し合っての柔軟な対応も難しい傾向にあります。
重要なのは、正確な書類を揃え、無理のない返済計画を立てることです。審査に通過すれば良好な条件で住宅ローンが利用できるため、事前の準備を欠かさないようにしましょう。